「急な残業や用事で保育園のお迎えに間に合いそうにない!」
「保育園のお迎えに遅れそうな時ってどうしたらいいの?」
こんなお悩みをお持ちではありませんか?
保育園のお迎えの時間が迫っているのに、急な残業を頼まれたり、用事がなかなか済まない、電車が遅延しているなど焦った経験はありませんか?
保育園のお迎えに間に合いそうにない時は必ず、園に連絡することが鉄則です。
この記事では、現役保育士が保育園のお迎えに間に合わない時に取るべき行動や、日ごろからできる対策について徹底解説します。
お迎え時間に間に合わない!今すぐやるべきこと
保育園のお迎えに間に合わない!となった時にすぐやるべきことはこちら。
- 他にお迎えに行ける人がいないか探す
- 延長保育をお願いする
他にお迎えに行ける人がいないか探す
保育園のお迎えに遅れそうかも・・・と思った時はすぐに対策を取りましょう。
家族や実家の両親やきょうだい、友人、同じ保育園のママ友などお迎えを代わってくれそうな人がいないか探してみます。
ママ友にお迎えをお願いする家庭も意外と多いです。
今日は〇〇ちゃんのママが代わりにお迎えに行ってくれます。
そうなんですね!わかりました
(〇〇ちゃんのママと〇〇君のママは繋がっていたんだ・・・)
みたいなことはあるあるです。
普段はあまり関わりを持っているように見えない保護者同士が繋がっていることも多く、恐るべきママ友コミュニティ!!と感じています(笑)
事前にベビーシッターの会社やファミリーサポートと契約している場合は、そちらに連絡を取ります。
園の中に、ファミリーサポートに登録している人も一定数いる印象です。
ファミリーサポートのサポーターさん(お迎えに来てくれる人)は、子育てが終わったくらいかな?という年代の方々で、子どもとの関わり方はもちろん、保育士との関わりにも慣れている様子で安心して子どもを引き渡すことができました。
もし、代わりにお迎えに行けそうな人が見つかったら、すぐに園に連絡し事情を伝えましょう。
園によっては防犯上の観点から、事前に登録をした人だけしか引き渡しできない場合もあるため注意してください。
私の友人が勤めていた園では、園児のお迎えを担当する人について事前に、顔写真と一緒に氏名と連絡先、関係性を提出する必要があったそうです。
家族や親族はもちろん、ファミリーサポートやベビーシッターも例外ではなく、事前に提出し園が認識している人でないと引き渡ししない。
家族以外誰も登録していなかった場合に焦ってしまいますが・・・
防犯上の観点からすると安心ですね♪
延長保育をお願いする
代わりにお迎えに行ける人がいない場合は、園に延長保育をお願いしましょう。
延長保育は、勤務時間や通勤時間の影響で、保育園の基本開所時間(11時間)以外の時間帯に預かってほしい場合に申請できます。
19時~19時半ごろまでの延長保育に対応している園が多いようです。
急に延長保育が必要になった場合は、園に電話で連絡を入れましょう。
ここで保育士からの2つのお願いです・・・
その1:「専業主婦とは違って忙しいの!」という雰囲気は出さないでください。
その2:閉園時間までに必ずお迎えにきてください(難しい場合は連絡をください)
仕事が忙しいので延長保育でお願いします。
わかりました
(なんだか偉そうな態度・・・)
ごく一部の保護者ではありますが、お迎えに来るなり「専業主婦と違ってお迎え時間の融通が利かなくて・・・」という言葉を聞いた時にはかなり驚きました(笑)
そして、必ず閉園時間にお迎えにきてください!
保育者としては、閉園時間になっても誰もお迎えに来ない場合かなり焦り、保護者に連絡しまくります。
連絡がついた場合はまだしも、つかない場合も稀にあって・・・
閉園時間5分くらい過ぎてからやってきて
遅くなりました!閉園時間は分かっていたんですけど、近くまで来ていたので連絡しませんでした!
なんて平然と仰る方も。
お友達がみんな帰った後、寂しそうな様子で保護者を待つ子どもの姿を見るのは胸が痛みます・・・
また、必然的に保育士は残業の必要が出てくるんです。
交通機関のトラブルや事故、災害など不測の事態でやむを得ず閉園時間に間に合わないことももちろんあります。
できるタイミングでいいので必ず園に連絡を入れ、事情を説明してください。
特に認可外保育園では、22時頃まで預かってくれる施設もあります。
延長保育を利用する予定がある場合は、保育園選びの際にチェックしてみてください。
延長保育ってどれくらい料金がかかるの?
延長保育には、毎月一定回数以上利用する家庭向けの「月極め」と、単発的に利用する家庭向けの「スポット」の2種類があります。
スポットの場合は1時間あたり100円~300円、月極めの場合は毎月2,000円~4,000円ほどの料金がかかります。
よく「数分の遅刻で延長料金を取られた!!」という保護者がいます。
”何分の遅れまでを許すのか”については、園によって対応が分かれます。
私が勤めた園では、数分であれば1回目は「次から延長になります」と注意喚起、2回目以降は延長開始時間ピッタリで延長料金を頂いていました。
保護者としては「数分くらいでなんで延長料金を取るの(怒)」という方も。
1人を許すと全員を許す必要があり、それが積み重なると保育士の負担に。
園によってすべての保護者が公平になるようルールを決めているので、園の方針に合わせて頂けると助かります・・・
月に複数回、延長保育を申請する場合は「月極め」がオトクです。
ただ、「月極め」で延長保育をお願いする場合は事前に、自治体窓口へ書類を提出し承諾を受ける必要があります。
「子どもが1歳以上」「仕事の都合で週3日以上お迎えに間に合わない」など自治体によって利用できる条件が定められているのが一般的です。
また、利用希望者が定員より多い場合は、利用できないこともあります。
保育園のお迎え時間に間に合わない!日ごろできる対策
次に、保育園のお迎え時間に間に合わない!と焦らないよう日ごろからできる対策をご紹介します。
- ファミリ―サポートセンターの申請
- 助けてもらえそうな友人や親族を探しておく
- ベビーシッターを日常的に利用する
- 遅い時間まで預かりが可能な園へ転園する
- 子どもに事情を伝えておく
ファミリーサポートセンターの申請
ファミリーサポートセンターとは、”育児の援助が欲しい人”と”育児を援助したい人(サポーター)”が会員登録し、地域の中でお互いに助け合う有償ボランティアのこと。
市区町村や市区町村から依頼を受けた団体が運営しています。
子どもの保育園や習いごとの送迎はもちろん、保育園後の見守り、冠婚葬祭、保護者の急病の際の子どもの預かりなどに対応。
サポーターになるには、保育士やシッターなどの資格は特に必要ありません。
日常的な保育ではなく、あくまで一時的なサービスであると認識しておきましょう。
利用を希望する場合は、事前に会員登録が必要です。
会員登録後、センターが条件に合うサポーター会員を見つけ紹介を受け、子ども同席で事前に顔合わせ。
子どもにとって「いきなり知らない人がお迎えにきた」という状態を避けられます。
日ごろから、短時間だけでも利用し慣らしておくことで、子どもも安心できるでしょう。
利用料は自治体によって異なりますが、1時間あたり500円~700円ほどに設定している自治体が多いようです。
ファミリーサポートセンターについては、こども家庭庁の公式ホームページに詳細があります。
気になる方はこちらからご覧ください。
助けてもらえそうな家族・友人を見つけておく
近くに助けてもらえそうな家族や親戚がいる場合は、事情を話して協力体制を整えておきましょう。
また、同じ保育園のママ友とお互いに助け合うのも一つの手段です。
慣れない大人に対して不安感をもったり、泣き出してしまう子どもも少なくありません。
「お迎えこの人じゃない・・・」と子どもがギャン泣きし、「帰らない!!!」とお部屋から動かないなんて光景も稀にみられます。
こうなると子どもはもちろん、せっかくお迎えに来た預かってくれる人にも負担がかかってしまいます。
日ごろから交流を図っておくことで、いざという時に安心して預けることができますよ。
ベビーシッターを日常的に利用する
ベビーシッターは、保護者が子どもを保育できない時に一時的に子どもを預かってくれるサービスです。
保育園や習い事の送迎のほか、食事や入浴の介助などのサービスが受けられます。
1時間あたり1,500円~3,000円程度が相場です。
自治体によっては、ベビーシッターにかかる費用の一部の助成を受けられるところもあります。
ベビーシッターもいきなり利用を始めることはできないため、事前に会員登録を済ませておきましょう。
シッターに慣れるためにも、たまに預けてみるのもおすすめです。
遅い時間まで預かりが可能な園へ転園する
遅い時間まで預かりが可能な園へ思い切って、転園するのもおすすめです。
認可外保育園であれば、20時~22時くらいまで預かり夕食を出してくれる園もあります。
夜遅くまで残業になることが多く、お迎えに間に合わないと冷や冷やして余裕が無くなってしまっている方は特に、近くで夜遅くまで預かりが可能な園が無うか探してみるのも一つの手です。
子どもに事情を伝えておく
いきなり保護者のお迎えが遅いことを保育士から伝えられると、悲しい気持ちや不安な気持ちになってしまいます。
もしも、日常的に保護者のお迎えが遅くなる場合は遅くなる理由や事情をしっかりと伝えておきましょう。
「ママ(パパ)はお仕事を頑張ってくるから、保育園で先生と遊んで待っていてね」
「ママ(パパ)はお仕事を頑張ってくるから、〇〇さん(シッターさんやファミリーサポートセンター)と一緒にお家で待っててね」
など、子どもが分かりやすい言葉で伝えてみてください。
延長保育が多いご家庭の子どもとお迎えを待っている時、
寂しくない?大丈夫かな??
ママとパパはお仕事を頑張ってるんだって!
日曜日は一緒に〇〇するから大丈夫!!
とお話してくれた子どもがいました。
お迎えに来た保護者にこの会話のことを伝えてみると、自宅で子どもにお迎えが遅くなる理由や保護者のお仕事の事情を分かりやすく話していたとのこと。
「分かっていないと思っていたけど、よく伝わっていたんですね」
と保護者も驚いた様子でした。
子どもは大人が思っている以上に、話をよく聞いています。
大好きな保護者からの言葉ならなおさら。
「子どもだから分からないだろう」と決めつけず、誠意をもって伝えていきましょう。
お迎えに間に合わないとき、子どもは園でどう過ごすの?
延長保育の時間帯になると、子どもの人数も少なくなるため1つの部屋に集められることが多いです。
子どもによっては、朝の開園時間(7時~7時半ごろ)から保育園に来ており長時間保育で疲れがみられることも。
保育士はそういった子どもの様子に配慮しながら、絵本の読み聞かせやおもちゃ遊びなどゆったり過ごせる遊びを一緒に行います。
18時~18時半ごろになると子どももお腹が空いてくるため、クッキーやパン、おせんべいなどの補食を提供する園も多いです。
延長保育は子どもがかわいそう?
延長保育をするのは「子どもがかわいそう」という声も。
そのため、子ども優先で時短勤務を選ぶ保護者の方もいます。
保育士の中にも「長時間の保育は子どもにとってよくないのでは?」という意見をもつ人も存在します。
延長保育は親と関わる時間が少なくなる
朝の開園(7時~7時半ごろ)と同時に保育園へやってきて、園の閉まる時間(19時ごろ)に帰っていく子どももいます。
朝起きる→朝食を摂る→登園
降園→ご飯やお風呂→寝る
という生活なのでおのずと親と関わりをもつ時間が少なくなってしまいます。
生活リズムの乱れや子どものストレスになってしまうことも
親に合わせた生活であるため、生活リズムが乱れたり睡眠時間が減ってしまったり・・・
1日の長い間を保護者以外の大人、そして集団の中で過ごしていくのでストレスを感じてしまう子どももいます。
もちろん、保育士は子どもが少しでも楽しめるようお迎えまでしっかりと保育をしますし、遊び足りずまだ帰りたくない!と言いながら降園していく子どもたちも見てきました。
一方で、他のお友達はみんな帰っていくのに”どうして私だけ・・・”と泣いてしまう子どもや寂しそうな様子を見せる子どももいるのは事実です。
保育士として働く中で、胸が痛む瞬間でもあります・・・
延長保育は悪いものではない
私もいち社会人として、会社の都合でどうしても時間の融通が利かないことがある、帰りたくても帰れない・・・という事実はよく理解できます。
お迎えに来た保護者の方の多くは、子どもの顔を見るなり「遅くなってごめんね」と申し訳なさそうに伝えます。
「延長保育=子どもにとってよくない」というネガティブなイメージから、親が子どもに負い目を感じて過ごす日々は、子どもにとっても良いものではありません。
まずは、親が安心して子どもを預け働き、安定した心で過ごす。
そういった暮らしの中で子どもの心も安定します。
保育士の役割は、保護者が安心して過ごせるよう、託された子どもを精一杯保育すること。
「パパ・ママはお仕事一生懸命頑張っててえらね、すごいね」
頑張っているお父さん・お母さんの姿を子どもたちに一生懸命伝えます。
なぜ保育園はお迎え時間に厳しいの?
お迎えに遅れることで、園側から厳しく注意を受けることもありますよね。
なぜ保育園はお迎え時間に厳しいのかについてまとめました。
- 保育士の負担を減らすため
- 長時間保育園に預けることで子どもに負担がかかってしまうから
保育士の負担を減らすため
保育園は開園時間が長いため、働く保育士2~3交代のシフト制で働いています。
16時ごろになると、早番の保育士から順に退勤していくため、保育士の数がだんだんと減少。
子どもの年齢や人数に応じた必要な保育士の数は配置基準で定められているため、子どもが予定よりも多く延長保育で残っていると、その分保育士を確保する必要があり保育士の負担になってしまいます。
園側はこういった保育士の負担を減らすためにも、お迎えの時間に厳しいというのが理由の1つです。
長時間保育園に預けることで子どもに負担がかかってしまうから
早い子どもで朝7時ごろから登園し夜も延長保育の利用で19時ごろまで預けられると、1日の半分(12時間)を保育園で過ごすことになります。
保育園は集団生活の場でもあるため、刺激も多く子どもに負担がかかります。
いくら楽しい園でも、家庭のようにゆっくりと落ち着けるわけではありません。
保育園側はこうした子どもの心情にも配慮しお迎え時間について厳しく注意しているというわけです。
迎え時間に間に合わないとき、今すぐ取るべき行動や日頃の対策よくある質問
最後に、お迎え時間に間に合わないとき今すぐ取るべき行動や日頃の対策についてのよくある質問にお答えします。
保育園のお迎え時間に間に合わないと退園になる?
1度で退園になることはほとんどありません。
ただ、園側から注意されてもなお連絡をせずお迎えに遅れてしまうなどがあった場合、園によっては退園を勧告されるというケースも考えられます。
保育園のお迎えに10分遅れそうな時どうする?
必ず、すぐに園に連絡しましょう。
事故や渋滞、交通機関の遅延などすぐに連絡できない場合はすぐに連絡ができなくてもやむを得ません。
落ち着いて連絡できるタイミングになってから、園へ連絡を入れ事情を説明しましょう。
保育園のお迎えに1分遅れたらどうなる?
1分の遅れでも延長料金が発生する園もあれば、1度目は注意、2度目以降は料金発生など園によって対応はさまざまです。
保育園のお迎え代行サービスってある?
ファミリーサポートセンターや民間のベビーシッターなどを利用すると、お迎えの代行サービスが受けられます。
また、キッズタクシー、子どもサポートタクシーなどタクシーで子どもの送迎を行ってくれるサービスも広がっています。
【保育園】お迎え時間に間に合わない!今すぐ取るべき行動や日頃の対策を解説
この記事では、現役保育士が保育園のお迎えに間に合わない時に取るべき行動や、日ごろからできる対策について徹底解説しました。
保育園のお迎えに間に合わない場合は、必ず連絡を入れることがルールです。
ルールを守らない場合、園との信頼関係にも問題が生じることもあるため気をつけましょう。
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